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今回はデコスタートであった事が、何よりも不幸だったと言えるのではないでしょうか。
デコがデートの最中、タクシーを拾ったところ、そのタクシー運転手が殺害されており、その車内からレイラ・ズラタビッチという女性に不利な証拠ばかり出てくるという話でした。
そして、一目会ったその日から恋の花咲く事もあるという言葉通り、あのエイドリアン・モンクがそのレイラに好意を抱いてしまうのです。
結局のところ犯人は別にいるのですが、あまりに不利な証拠の数々や本人の自白があっても、モンクさん一人がレイラを擁護し、周囲の刑事にはバカにされ(普段、あれだけ世話になっているにも関わらず、なんと恩知らずな!)、警部やデコにすら不義密通を疑われ、挙句の果てにレイラが深い傷を負う事になり、二人の仲が絶えてしまいました。
それもこれも、デレッシャーが真犯人を見逃したからという一点に集約されるのではないでしょうか。
デコへの非難は尽きませんが、ナタリーの言うように、エイドリアン・モンクが理屈ではなく心で動いたというのは大きな変化でしょう。
ちょっと自信ないですが、レイラは何人目かのトゥルーディ(トゥルーディは出てくる度に顔が違います)のように見えました。そして、本当に一目惚れだったようですので、モンクさんは容姿に心を奪われたのでしょう。エイドリアン・モンクの身持ちの硬さは言うまでもありませんし、やはりトゥルーディの面影を見たのだと私は思います。
行き着くところまで行き着きそうになった時には、やはりトゥルーディを思い出したようですが、そうではない時、つまり、レイラに心奪われていた時は、トゥルーディを少し忘れかけていたのではないでしょうか。
エイドリアン・モンクは自分が出産された時の記憶を持っている男です。
その彼が、トゥルーディを忘れたというのは実に重い事だと思います。
それは未来へ進もうとしたというのとは少し違って、むしろ代替を求めていたのではないかと私は思います。
この事に一番理解を示していたのはナタリーでしたが、彼女も先日、せぷーんを働き、亡き夫ミッチーへの想いに変化が生じていたためかもしれません。そうでもないか。いつもあんなだな。
それにしても、レギュラーメンバーを憎まれ役にしないためとは言え、あの刑事AとBはイヤな奴でした。
次回は、モンクさん事件解決100件目を記念したTV番組に何らかの罠があるようです。
ジュリーの学校のバスケの先生が殺された時、暖炉の上に事件を解決した数だけトロフィーを置きましたが、あれはモンクさんの好みで100個にしただけで、今度が本当の100回目のようです。
それは新聞読んで解決したフランスの事件とかも込みなんでしょうか。
考えてみれば、警部とデコが解決して、モンクさんが捕まっているのを助けるというパターンも何度かありましたし、放送数=解決数ではないんですよねえ。